4日目で弓返りができるようになるまでに意識したこと

こんにちは、トウフです。

本記事執筆時では週末の弓道のお稽古が4回目での記事となっております。

あくまで初心者の体験談と同じく初心者同士の経験の共有が目的となっております。

弓返りができないという方へ少しでも感覚を共有できればと思っております。

まだまだ至らぬ点があるかと思いますが、どうか温かい目で本記事を読んでいただけると幸いです。

弓返りとは

弓道の特徴の一つであり、矢を放った後に弓自体がクルンと回転する現象のことです。

弓返しは弓を返す動作のことですが、今回の目的は返そうとせずに自然に起こる結果としての弓返りとなっております。

弓返りが起こるまでにかかった日数

弓道の稽古が毎週土曜日に2時間行われており、私は4回目の稽古で弓返りが起きました。

家で自作のゴム弓を使って練習もしておりましたので約1カ月かかっております。

また、特筆事項としは、筆者は3年間アーチェリーをしておりましたので弦のリリースの感覚が多少は経験値としてあるということを上げておきます。

弓返しではないことを意識

まず、私が弓道を始めたきっかけでもあるのが弓返りへの興味でした。稽古一回目の時には先生に弓返りについて質問をしてその時に非常に分かりやすく、どういう現象の結果として弓返りが起こるのかというのを聞いたことにより「弓返し」ではなく「弓返り」であるということを最初の時点で意識できていたことは非常にポイントだと思っています。

矢をまっすぐ飛ばすことを意識

次に、矢をまっすぐ飛ばすことを意識しました。

弓がまっすぐのままリリース(離れ)をすると弓自体に矢が触れながら射出されるので必ず右に矢がそれてしまいます。

これを防ごうと思うと、的と矢尻を一直線に結んだ軌道を弦が通るように意識することになります。

こうなると必然的に弓の右側を弦が通ることになるので、この時点で力の流れが弓の外側へ逃げようとします。

この力の流れを意識することが矢をまっすぐ飛ばす意識につながります。

離れの意識

ここに関してはアーチェリーの経験がアドバンテージとしてあるので完全な初心者の話ではなくなるのですが、離れは先ほど話した「矢をまっすぐ飛ばす意識」にもかかわってくる大事な動きです。

離れの意識としては、常に引き続けるというのがポイントだと思います。

弦が放たれた後に右手が伸びる動きというのは非常に理に適っていて、放った瞬間に右手がその場にとどまるということがないようになっています。

弓を引いて離れを待つ状態からリリースまでは、右手は後ろへ進もうとしています。しかし弦の張力と拮抗しているためにあくまで止まっているように見えるだけで、力は常に後ろへとかかり続けています。

この拮抗を崩すのが右手こぶしの外旋運動になります。弦を引っ張てくる状態では、こぶしは内旋した状態で弦をひっかけています。(この内旋動作は矢こぼれ防止にもつながっています)

この内旋して引っかかっている状態を外旋しながら離れを行うことで、瞬手がその場にとどまることのないきれいな離れの動作へとつながります。

離れの動作は極めるまではまだまだかかると思いますが、物理的な原理を考えることは非常に大事なポイントだと私は考えており、感覚だけでなくしっかりと理屈で弓道と向き合うことが上達への近道ではないでしょうか。

手の内の意識

手の内は引き分けの前にすでに完成しているものという意識がポイントです。手の内を作ってしまったらあとは何もしないのです。

手の内は握りすぎず、緩めすぎず、作った形をキープしたまま引き分けることが大事です。

常に一定の力がかかっているだけで強くも弱くもしない、ということですね。

ここで角見がきいてきます。握る力が弱すぎると角見がききませんし、握りが強すぎると角見はきいているが弓自体が回転しなくなります。

正しい手の内を整えて常にキープすることを意識します。

胸骨を開こうという意識

この意識はあくまで胸骨に対する意識であって、ひじや腕を開く動きでないことに注意してください

私はこの意識をすることで明確に動きが変わり、そして弓返りが起こるようになりました。

変わるポイントは人それぞれですが、私にとってはこの教えは非常に大きかったかと思います。

実際に教えてもらった話として、

「具体的なイメージとして、薪割りのイメージだよ」ということを教わりました。

薪割り、というと斧で丸太をパカっと割るあれですね。ただ、ここでいう薪割りの場合は少し違いまして、薪に杭を打ち込んで、少しずつ打ち込んでいくと最後にパカっと割れるタイプの薪割りの話です。

この、最後のパカっと割れるのを自分の胸骨に当てはめて離れをすることで気づいたら弓が勝手に回転して結果として弓返りができるようになりました。

私の中でこのイメージを体の動きにさらに落とし込むとすれば、右半身と左半身の動きが均等であるということでしょうか。

右手だけ引くのではなく、左手も固定しているわけではない。常に右と左に均等に力がかかっていて最後の動きが薪割りのようにパカっという意識をすると特に手をこねくり回すことなく弓返りが起こるのではないでしょうか。

弓は地面に垂直ではない

次に、物理法則を意識します。

実は、弓というのは地面に対して垂直に引いていません。少しお辞儀する方向に伏せています。

この垂直よりも少し伏せている状態が弓返りには非常に大事なポイントで、物理学の法則の名前でいうところのジャイロの法則というものに当てはまります。

くわしくは調べていただきたいのですが、垂直よりも8°~10°程度弓がお辞儀しています。

やりすぎはよくないですが、少しだけこの形を意識するだけで自然に弓が回るようになります。

まとめ

まとめると、大事なのはまずは習ったことをきっちりこなすことだと思います。

そして、その動きを単にまねるのではなく、なぜその動きがあるのか物理学的、解剖学的に理解することが自然な動きにつながるのだと思います。

手の内を整え、両の手で同じ力で引き分け、離れ

この基本動作の原理を突き詰めていけば自ずと弓返りは起こるようになります。

決してやってはいけないのは、やはり弓返しでしょう。Youtubeなどで手首をクルンと返してしまいましょうと言っている人もいましたが、やはり上級者はそれは違うと口をそろえて言います。3,40年弓道をやり続けている人が口をそろえて言うからには、やはり何か理由があるというでしょう。

射法八節は長い歴史の中で系統化された大原則のようなものです。やはりこれを突き詰めるのが一番手っ取り早いのだということがわかりました。

私自身、弓返りを意識せずに自然と弓が返った時はあまり達成感はなく、どちらかというと感心しておりました。

基本を守ることで自然と動きというのはついてきます。がむしゃらにやるだけでなく、なぜそうなるのかというのを意識して弓道をやってみてはいかがでしょうか。

まだまだ始めたばかりですが、少しでも初心者同士情報を共有して早く上達できることを願っております。

トウフ

弓道日常豆知識
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